tanOSHI

たのしい?

さいきんの演劇やライブ

■演劇:妖精の問題(市原佐都子)

港区の地域センターさすが立派やなあと思いながら会場着。

最初のコントやバクのくだりは、すこしEテレを思い出した。

性×SF×歌唱×ポップ(ほかにも様々な要素あるけど)はここから来ていたんだな〜と「こうやってバッコスが...」という感想が主となってしまった。

というのも、バッコスのときより見ていて感情の乗せ方がわからなかった。

わからないから良いものもあると思うけど、今回の場合は少し混乱してしまった。

 

■舞台:千と千尋の神隠し

改めて見ると、エグい話だな〜と思った。「働かないといる意味ない」みたいな場所で奮闘して生き延びたり、唯一信じられるハクが次会ったときヒドかったり(モラハラの典型)、当時思わなかったリアルなえぐみが、魅力的な物語のなかに織り交ぜられている衝撃にくらっときた。

なんて斜に構えつつも、見入ってはしまった。アニメの演出をほぼそのまましっかり舞台化していて(よくもわるくも)、美術もすごく力を入れていて、俳優もいきいきと楽しんでる。エネルギーがすごかった。朴さんのユバーバ見れてたのしかった。諸所エド。てかぱくさん。愉快なゆばーばだったね。

上白石ちゃんも、千尋走りをマスターしてるのが印象的だった。

 

■音楽:Otagiriさん

をWWWで見た。友だちに誘われて。声や身振りにぐっと入っていけた。青のイメージ。

ただ一番思ったのは、凹凸のない男性の身体への強烈なあこがれだった。いつもこんなこと思わんのに。

 

■女たちの黙示録 キュンチョメ

この演劇は「郵送され届く」ところから始まる。

何が届くのだろうと思ってたら、フォーチュンクッキーだった。というか私はフォーチュンクッキーを実際に見たことがなかった(ことに今になって気づいた)ようで、「怪しげなお菓子。これは女のメタファーか?」などと考えて、頭が弱かった。割ると電話番号が出てくると知ったのは、「やってみて」ではなく「そういう情報」を得てからだった(これがフォーチュンクッキーだとそのとき気づいた)。クッキーだからまず食べればよかったのに。こういうところがよくないと、勝手に自己嫌悪に陥る。聞いてみると、いろんなパターンの黙示録が、様々な女の声で流れる。だがどれも抑揚なく無機質に感じる。一つ聞いて、悲しくなってもうやめようかな、と思ったけど、「手元にあるプチプチは潰さずにはいられない」みたいな気持ちで、もうひとつ、もうひとつと聞き始めると、なんだか小さい箱庭でおきてみるみたいで、コミカルにも感じてきてしまった。否、必ずどこか現実にリンクしてひやっとする。その気持ちを隠したいがための自分の「笑える気持ち」だ。全員女が殺される黙示録と、人間とネズミの立場が入れ替わる黙示録が印象的だった。割れたクッキーのお皿と電話番号の束が残された。