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たのしい?

鋼の錬金術師 RETURNS(20周年記念原画展)

 

池袋サンシャインシティってなんであんな、ばちぼこ駅から遠いんだろう。展示につくまで一苦労。たどりついた桃源郷

 

空間に入った瞬間に、鋼ワールドへのワープスイッチをおされる。来場者層は自分と同世代〜ちょっと上という感じがする。

周りと同じように、原画の目の前にたって頭から湯気を出し、前がつまってても足が棒になっても、満員電車的なストレスは一才なしに、呆然と目の前にある絵と、後ろから聞こえてくるメリッサで脳みそを溶かす感じは、軽くドラッグに近く、健康的なものからほぼ遠いと思う。外界を遮断して目の前の紙切れに心動かされ、ニヤニヤし、早口で思ったことをまくしたてるのは、いわゆるオタク的な行いなんだろうが、これはほとんどトリップの際の生理現象。渚と一緒にひとっとびしながらかれこれ3時間、の展示。(カロリー消費えげつない)

 

今回、この作品って自分にとってなんだろうと思うと、「自分の人生とはパラレルの、自分も生きたような気がする人生」となっている。

どの立場で生きたんだよって感じだが、この人生を自分のなかで無意識に咀嚼し続けて(現実の方を)生きている。

リアルタイムで追っていたのは12〜15歳のたった3年といえばそうなんだけど、ものの考え方が形成されるこの時期に、鋼に会ってなかったらもっと卑屈な人間になっていたなと思うと恐ろしい。

主人公ふたりのちょっとダークで軽やかな振る舞い&最強のバディという入口に惹かれ、最終的には、基本的な筋は通しつつ明るい少年漫画でラストまで描いてくれて本当に感謝してる。

 

そんな感じで音声ガイド聞いてると、ファン目線というより、「あのときこうだったよねー」とキャラクターと一緒に、iPhoneのカメラロール見ながら振り返るといった感じ(実際そういう演出になっていたし)。

カメラロールにのってるのが原画なんだから、贅沢だ。牛さんも、「実家に帰る感じ」といってたけど、まさにそう。実家の宴会。心の故郷すぎて、帰りすぎちゃうともはやよくないんだけど、実家に4年に一回帰っても、まあいいでしょう。。。人生いろいろあるなかで、少しは帰らせてくれ。

 

今回の帰省で一番いろいろ感じたのは、意外にも大佐メインのシーン。

対ラスト、ハボックへの激励、対エンヴィなどなど。

ピンチのとき、普段は見せない自分のなかで燃えてるものを、外に出すさまざまな瞬間。

大佐みたいな難しい立場に、以前より感情移入してたのかもしれんな...わたし、まだそんななにも背負ってないのにな〜。どうしたもんだ。

感情表現が豊かなのはウィンリィとされてるけど、鋼のキャラは結局みんな、自分の感情とかなりしっかり向き合って嘘をつかないで前進してるのが良いよね。

 

今回グッズが可愛くてよかった!

またの帰省を楽しみにしています。