tanOSHI

たのしい?

ホットロード 紡木たく

マンガミーで全巻無料だったので漫画始め。

4巻一気に読んじゃった。

 

暴走族のことかいてて物語の現場はとっても騒々しいはずなのに、ぼんやりとした最低限の儚い線で描かれる情景はなんだか夢のようで、思春期のとき特有の、外界と自己の接点がぼやけていて全てにもやがかかって見えるような印象がそのまま写し出されているようだ。なんていうんだろう、背景はあまり描き込まれていないのに、この漫画の表紙みたいな、背景含めその情景全体がメインで描かれてる感じがする不思議な、、とても不思議な。あー、テールランプの明かり、綺麗だったんだろうなぁと説得されちゃう。

人物の表情も基本さらっとかかれているんだけど、大事なところでは、ハルヤマの小生意気な表情がとても繊細に美しく描かれていて、この印象付けたいがためにそれまではここまで力入れて描いてないのかもと思っちゃうほど。すごく余裕を感じて、あぁ上手いな、、と思う。電子じゃなくて紙で読みたくなった!

 

ヤンチャな男に憧れる女の子、という少女漫画フォーマットありつつ、不良をテーマにしつつ、心理描写は極めて繊細な感じ、確かに見たことなくてすごいのかも。

と思いつつ、こういうある種「わかりやすいイニシエーション」は時代だなぁと思ってしまい、上記のような絵のリズムを中心に楽しんで読みましたとさ。